インボイスがいらない経費がある!

2023年03月08日 情報セキュリティコラム

花粉症の季節に突入しましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私はすでに花粉症の薬を服用し始めている今日この頃です 😥

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先月に続き、再びインボイス制度(★)の話をしたいと思います。

★インボイス制度とは・・・
2023年10月から始まる、一定の記載要件を満たした請求書(=インボイス)や領収書でなければ、消費税の計算時に仕入税額控除が適用されない、という制度です。

 

今回は、制度が開始された以後もインボイスが必要ないケースを紹介したいと思います。

ただし、インボイスの保存が必要がない一方で、帳簿上には必要事項を記載する必要があります。

 

 

3万円未満の公共交通機関による旅客の運送

電車のきっぷは、自動改札で回収されてしまうため、保存不要です。

帳簿には「○○鉄道」+「きっぷ回収」、「◎◎駅~▲▲駅」+「Suica利用」などと記載します。

ちなみに、この3万円未満の公共交通機関による旅客の運送かどうかは、1回の取引の税込価額が3万円未満かどうかで判定します。

したがって、1商品(切符1枚)ごとの金額や、月まとめ等の金額で判定することにはなりませんので注意しましょう。

なお、新幹線は券売機で領収書が交付されるでしょうから、交付されたインボイスを保存します。(もし3万円未満の購入でもインボイスが交付された場合は保存しましょう)

 

入場券等が使用の際に回収される取引

上記の電車の切符以外でも、やはり使用時に回収されてしまう入場券等があれば、これも帳簿への記載のみでよいとされています。

帳簿には「施設名」+「入場券回収」などと記載します。

 

自動販売機、自動サービス機からの商品の購入等(適格請求書の交付義務が免除される3万円未満のもの)

例えば、自動販売機でジュースを買った場合、レシートを受け取れませんので、帳簿への記載のみでよいとされています。

帳簿には自販機の場所+「ジュース購入」などと記載します。
(自販機の場所を思い出すのは難しいと思いますが、できるだけで記載するようにします)

■ 自動販売機による飲食料品の販売
■ コインロッカーやコインランドリーによるサービス
■ 金融機関のATMによる手数料を対価とする入出金サービスや振込サービス

など、機械により代金の受領と資産の譲渡等が完結するものが該当します。

一方で、コインパーキングや自動券売機はこれに該当しませんので、領収書などを発券して保存します。

 

郵便切手を貼って、郵便ポストに投函したもの

郵便切手は購入時のレシートを見ると「非課税」とありますが、課税仕入れ(仕入税額控除)の対象としてよいとされています。

ポスト投函のときに帳簿に計上するのが通常ですが、実務上は切手の購入額が少額であれば切手の購入時に帳簿に付けて「課税仕入れ」としても問題ないです。

もしもポスト投函時に費用計上する場合には、帳簿には「郵便ポスト投函用」と記載します。

なお、郵便局に持ち込んで郵送した場合は、窓口で交付されたレシート(領収書)を保存します。

 

従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)

日当出張旅費など、定額を渡しきりで支給しているものについては、領収書などが存在しない経費になりますので、帳簿への記載のみでよいとされています。

帳簿には「日当」「出張旅費」などと記載します。

通勤手当もこれに該当しますので、帳簿上への記載のみで大丈夫です。

 

まとめ

このように、今年の10月から始まるインボイス制度ですが、必ずすべてにインボイスが必要というわけでもないようです。

しかし帳簿への記載が必要になりますので、しっかり記録しておきましょう!

※税制改正により、一定規模以下の事業者に対する少額特例(1万円以下の取引はすべてインボイス不要)も認められることになりそうです。
詳しくは、財務省HPインボイス制度の改正案について : 財務省 (mof.go.jp)をご覧ください。

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