西洋医学と東洋医学の差?!~ナゼ漢方薬は食後服用ではないのか?
そろそろ季節の変わり目、体調的もバランスを崩しやすくなる季節ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
さて突然ですが、みなさま所謂“お薬”の中でも、漢方薬にお世話になったことってありますか?私はたまに、職業柄、ノド関連で処方してもらうことがあります(^_^;)💦💦
ここ最近、友人が、自分の体質と大変相性の良い漢方薬に出会い、劇的に体調が良くなった!!という話を聞いたので、私が漢方薬について、地味にギモンに思っていたことについて調べてみました。
『漢方薬は、基本的に「食後服用」の西洋医学の薬と違って、ナゼだいたい「食前or食間」の服用なのか?』
もちろん食後に漢方薬を飲んだからと言って、効果がなくなる訳ではないですけど、なるべく食前をオススメされる。。。これ、実はちゃんと理屈があるらしいです💡
※ちなみに。。。
●食前:食事の30分前
●食間:食事の2時間後 (食事中、という意味ではない!)
●食後:食事の30分後
。。。が基本です!
西洋医学の一般的な薬は、錠剤やカプセルが多く、そもそもこれらは空腹時に服用すると、胃粘膜に直接くっついて傷つける=潰瘍を起こす恐れがあると言われています。
「食後服用」になっている場合が多いのはこの物理的理由です。
(単純に、飲み忘れを防ぐ為、という理由もあるそうです💦)
さて、対する東洋医学の賜物=漢方薬ですが、こちらはほとんどが粉末や液体なので、物理的にも空腹時服用でさほど差し支えない、というのもわかります。
でも、もっと大事な薬の成分吸収に関する理屈が最近の研究で科学的根拠が解明されたそうです。
漢方薬は複数の生薬から成り立っており、その絶妙なバランスで効果を発揮する薬です。
簡単に言うと、食後服用だと胃の中で漢方の成分と食べ物が混ざり、配合のバランスが崩れて効果が薄れてしまうので、漢方は胃の中が空っぽの空腹時=食前or食間服用が効果的、とされているんですが、そこをもうひとつ具体的に!
米やパンetc、食事に多く含まれる炭水化物が分解された結果生成されるブドウ糖と、
漢方薬中の成分によく含まれる人参(有名な高麗人参!)を同時に服用すると、ブドウ糖によって人参の成分が吸収されにくくなる、ということが判明したんです。
また、漢方の生薬の成分は、ほとんどが“配糖体”と言って本来の有効成分に糖類が結合した形で存在しているのですが、これが効力を発揮する際、この配糖体の糖類が外れた形で作用します。
この反応は全て腸内で行われ、さらにこの配糖体に作用して糖類を切り離し、生薬を有効な形にするのは腸内細菌だそうです!
そしてここで一番重要なことは、食後と空腹時の腸内細菌の構成が微妙に異なり“漢方の配糖体を分解する菌”は空腹時に多い、ということも判明したのだそう✨
昔から“煎じ薬”は、空腹時に飲まれてきました。古人がなんとなく、その方が良いらしい。。。と踏襲してきたことが、現代科学的に証明されたんですね!