『Excel』 VBAでちょっと便利！？（その８）
Excelでのプログラミング８回目です。
前回に続き、条件分岐の２回目です。
【条件分岐 第2回目】
■Select Case～ステートメント
前回の条件分岐の「If 条件式 Then」の場合は、１つの条件に合致する場合と合致しない場合の２つの分岐が基本でしたが、今回の「Select Case」は複数の条件で処理を分岐させたいときに便利なステートメントです。
ステートメントの書式
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〔書式１〕
Select Case 変数
Case 値1
変数=値1の場合の処理 【処理1】
Case 値2
変数=値2の場合の処理 【処理2】
～
Case 値n
変数=値nの場合の処理 【処理n】
Case Else
変数=値1～変数=値nのどれにも当てはまらなかった場合の処理 【処理X】
End Select
※書式１の説明
変数の値がそれぞれ、
[値1]の場合は【処理1】、
[値2]の場合は【処理2】、
[値n]の場合は【処理n】、
[値1]～[値n]に当てはまらなかった場合は【処理X】
が実行されます。
また、Caseの後の値は 値1,値2 のように[,]で区切って複数指定できます。
※書式１の例
Sub test()
Dim intNo As Integer
intNo = Cells(1,1).Value
Select Case intNo
Case 1
MsgBox “一”
Case 2
MsgBox “二”
Case 3
MsgBox “三”
Case 4
MsgBox “四”
Case 5
MsgBox “五”
Case Else
MsgBox “???”
End Select
End Sub
セル（１行,１列目）の値を変数に代入し、1～5の場合はそれぞれの漢数字をメッセージボックスで表示します。（※６以上はまだ教わっていないようです)
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〔書式２〕
Select Case 変数
Case Is 比較条件1
変数が比較条件1を満たした場合の処理
Case Is 比較条件2
変数が比較条件2を満たした場合の処理
～
Case Is 比較条件n
変数が比較条件nを満たした場合の処理
Case Else
変数が比較条件1～比較条件nを満たさなかった場合の処理
End Select
※書式２の説明
前回出てきた比較演算子を使って、それぞれの条件を指定します。
Case Is >= 90 と記述した場合は、「変数の値が90以上」の場合は次の行の処理が実行されます。
※書式２の例
Sub test()
Dim intTensu As Integer
intTensu = Cells(1,1).value
Select Case intTensu
Case Is >= 80
MsgBox “ランクＡです。”
Case Is >= 60
MsgBox “ランクＢです。”
Case Is >= 40
MsgBox “ランクＣです。”
Case Else
MsgBox “ランクＤです。”
End Select
End Sub
前回のIfステートメントの例題をSelect Caseにしてみました。
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〔書式３〕
Select Case 変数
Case 値1 To 値2 (範囲1)
変数が範囲1の場合の処理
Case 値3 To 値4 (範囲2)
変数が範囲2の場合の処理
Case Else
変数が範囲1と範囲2に当てはまらなかった場合の処理
End Select
※書式３の説明
変数の値が[値1]から[値2]の範囲の場合と、[値3]から[値4]の範囲の場合、それ以外の場合の３つに処理が分岐されます。
※書式３の例
Sub test()
Dim intTensu As Integer
intTensu = Cells(1,1).value
Select Case intTensu
Case 80 To 100
MsgBox “ランクＡです。”
Case 60 To 79
MsgBox “ランクＢです。”
Case 40 To 59
MsgBox “ランクＣです。”
Case 0 To 39
MsgBox “ランクＤです。”
Case Else
MsgBox “点数は0～100の範囲で入力してください”
End Select
End Sub
書式２の条件を範囲で表しています。
今回は「Select Case～」による条件分岐でした。
次回は２つの条件分岐「If Then」と「Select Case」の使い分けについてお話します。
