血圧のはなし     その弐

2024年06月05日 お役立ち情報

◇健康管理の為に受ける、年に一回の健康診断(春の健康診断)の時期です。

血圧やコレステロール値が高めだと指摘された場合、食事で減塩に励んだり、肉を控えたりして数値を下げようとするのではないだろうか。          

検査結果の数値が基準値を超えているからといって、必ずしも病気という事ではありません。むしろ、数値を下げる事ばかり考えて極端な食事制限をしたり薬を常用して下げ過ぎたりする事で健康を損ねる恐れがあります。

年齢が進むにつれ、血管も老朽化して狭くなり、強い圧をかけて血液を巡らせる必要があるので血圧が高くなるのは自然の現象だ。

「個人差はありますが、(高齢者50・60代以上)でもそれほど気にしなくてもいい項目が    ある」と話されている。

          「30年以上にわたって高齢者医療に携わり多くの患者を診て来た医師の内容より」

◇実は気にしなくていい数値

高血圧 基準範囲は収縮期血圧(上の血圧)120㎜hg未満/拡張期血圧(下の血圧)80㎜hg未満上が130台を超えると要注意、さらに140㎜hg/90㎜hg以上になると高血圧と診断されるが、高齢者は150台でもそれほど気にするしなくてよい。

高血糖 健康診断の空腹時血糖値は99㎎/dℓ以下が基準。126mg/dℓ以上の場合、糖尿病予備軍や糖尿病の可能性が高い。高すぎる場合は、薬を使って血糖値をコントロールする必要があるが、基準値より少し高め程度であれば心配はない。

高コレステロール LDL(善玉)コレステロールの基準値は120㎎/dℓ未満。140以上の場合は、脂質異常症と診断される。下げる薬が処方される事があるが、高齢者はフレイルのリスクが高くなるので服用してまで下げる必要はない。

◆実は要注意な数値

低BMI BMIは身長と体重から算出される肥満度の指標。18.5~24.9は正常範囲、18.5未満又は25以上の場合は、要再検査や生活改善を指導される。高齢者は、18.5未満のやせ型を指導されている場合は要注意。少しでも体重を増やすよう、糖質や脂質を積極的にとったほうが良い。 

低アルブミン 全身の栄養状態の指標となる数値、基準値は、3.9g/㎗以上で、低い場合は栄養不足が疑われる。食事量が減りやすい高齢者は、低栄養状態になりやすいので注意が必要。自覚症状を感じにくいので、健康診断にこの項目があれば必ずチェックしておきたい。

皆様、健康寿命を大事に管理していきましょう。

 

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