『Excel』 VBAでちょっと便利!?(その10)
Excelでのプログラミング10回目です。
今回は、Excel VBAで扱う「オブジェクト」と「プロパティ」についてのお話です。
■オブジェクト
オブジェクトとは「物」、「目標物」、「対象物」といった意味を持つ英語ですが、Excel VBAで使われるオブジェクトとは、プログラムで操作するあるいは設定する対象物といった方が理解しやすいと思います。
<主なオブジェクト>
「Applicationオブジェクト」
ExcelやWordなどのアプリケーションを指します。
「Bookオブジェクト」
Excelのブックを指します。
「Worksheetオブジェクト」
Excelのワークシートを指します。
「Rangeオブジェクト」
Excelのセルを指します。
その他にも、図形やグラフなどもオブジェクトとして扱い、Excelを構成するすべてのものがオブジェクトだとも言えます。
■プロパティ
プロパティとは「属性」とか「性質」といった意味で、VBAでは各オブジェクトを構成する(形作る)ための、様々な設定値を意味します。また、プロパティの設定値はVBAで取得したり設定したりできます。
各オブジェクトはそれぞれ固有のプロパティを持っていて、プロパティを変えることによって表を形作っていきます。
VBAで一番使われると思われるオブジェクトである「セル(Rangeオブジェクト)」の『値』や『罫線』、『色』などもプロパティを操作することで変更できます。
下のプログラムは、1列1行目のセルに1を代入するものです。
Cells(1,1).value = 1
これは、Rangeオブジェクト「Cells(1,1)」のプロパティ「value」を値「1」に設定するということになります。
オブジェクトとプロパティの間は「.(ドット)」でつなぎます。
次回は、セルのプロパティの種類と操作の仕方についてお話します。